海外旅行が自由にできなくなって1年半以上が経つようになりました。
最近では東アジア、東南アジアでも外国人観光客を受け入れる動きや受け入れようとする動きがあります。
今回の記事では東アジア、東南アジアでの外国人観光客受け入れ再開の状況と、今後の観光再開の予定についてまとめました。
- 東・東南アジアの現在の外国人観光客受け入れの状況
- 東・東南アジアの今後の外国人観光客受け入れ・観光再開の予定
現在の東アジアの外国人観光客受け入れの状況
現在の 東アジア、東南アジアの外国人観光客受け入れの状況を簡単に書いてみました。
地域を東アジアと東南アジアに絞っているのは僕が今行くとしたらそのエリアだからです。
情報は旅行者に絞っており、ビジネスでの訪問や公用での訪問などは省いています。
情報は全て2021年10月8日現在のものです。
韓国
- 査証免除の停止
- 出国72時間前以内に発給されたPCR検査の陰性証明書が必要
- 全ての入国者に対して14日間の隔離義務 (ワクチン完全接種者で韓国が指定する目的の者は免除)
コロナ前はノービザで入れていたのが、ビザが必要になっていますが、その観光ビザが現在は発給されないようです。
文面で示されていないか探したのですが、駐大阪大韓民国総領事館のサイトにそれらしき文言が載っていました。
また入国目的を徹底に審査し、観光(医療観光を含む)や親族訪問など、韓国訪問の必要性が緊急でない場合は、査証が発給されない可能性があります。
駐大阪大韓民国総領事館
仮に観光ビザが発給されたとしても、入国の際の14日間の隔離義務がかなりハードルを上げてしまいますね。
日本帰国時の自主隔離と併せると24日間の隔離になります。
台湾
2021年5月19日0時から、台湾の有効な居留証を所持しない非台湾籍者の入境をしばらくの間停止し(台湾の在外事務所に特別入境許可を申請し、既に査証を得ている者も、同期間中の新規入境は認められない。)、及び台湾におけるトランジットを全面的にしばらくの間停止した。
外務省のページより
外国人旅行者は入国(入境)できないですね。
トランジット(乗り継ぎ)すらできません。
香港
- 入国72時間以内のPCR検査の陰性証明書
- 14泊以上の検疫指定ホテルの予約確認書
- ワクチン接種証明書
- 検疫指定ホテルで14日間の強制検疫(ワクチン接種済みの場合)
- 検疫期間中に4回の検査を受ける
- 7日間の自己管理
- 香港到着後16日目に強制検査
- 香港到着後19日目に強制検査
ワクチン接種済の場合、14日間の隔離検疫と隔離明けにも2回の検査があります
日本帰国時の自己隔離10日間と併せると合計24日間の隔離生活となりますね。
ワクチン非接種の場合ですと、隔離期間は21日間、PCR検査は6回になります。
マカオ
日本からの旅行者は入境できませんね。
中国
- 査証免除の停止
- 特定目的以外の査証の発行停止中
ビザの発給が停止中なので中国も日本から観光目的では入国できません。
モンゴル
モンゴル発着の全定期航空便は停止で、臨時便のみ運行中。
スケジュール組めませんね。
鉄道やバスで行くにしても中国へ入れませんし。
現在の東南アジアの外国人観光客受け入れの状況
タイ
- COE (入国許可証)
- 出国前72時間以内のRT-PCR検査の陰性証明書
- 新型コロナウイルス及び関連疾患の治療費をカバーする10万米ドル以上の英文の医療保険証のコピー
- タイ国内での追跡アプリのダウンロード
- ワクチン接種済みの場合は政府指定施設での隔離期間は7日
- ワクチン未接種の場合、空路水路での入国者は10日間、陸路での入国者は14日間の隔離
- 入国後のPCR検査は2回実施される
タイに今行こうとしたら大体上記のような感じになります。
ですが、プーケットとサムイ島周辺は外国人観光客受け入れ地域となっていて、新型コロナワクチン接種済みであれば、隔離無しで入国し滞在することが出来ます。
それぞれ、プーケットではプーケット・サンドボックスと言う名前でプログラムが運用されています。
サムイエリアではサムイ・プラスという名前です。
このプログラムも条件が緩和され、今では7日間プーケットもしくはサムイエリアに宿泊すれば、その後タイのすべてのエリアへ自由に旅することができるようになります。
またタイは2021年10月より、4段階に分けて外国人観光客受け入れる方針を発表しました。
11月にバンコク、クラビ、パンガーの全域とチェンマイの一部を含む10県が外国人観光客受け入れ再開をします。
以降段階を踏んで、タイ全域で外国人観光客受け入れ再開されるようになるので、入国に関してはこれから楽になりますね。
マレーシア
例外はあるが、原則として外国人渡航者の入国は禁止
2021年10月8日現在、残念ながら旅行者は入国できません。
ベトナム
2020年3月より全ての国と地域からの外国人の入国を停止中。(外交旅券、公用旅券所持者、およびその他の特別な場合は必要であれば査証を発給)
ベトナムも今は旅行者は入国できませんね。
ただ、11月よりリゾート地のフーコック島でワクチン接種済みの外国人観光客を受け入れると発表がありました。
また、12月からは認証された国からの観光客をハロン湾やホイアン、ダラット、ニャチャンで受け入れる予定があります。
そして来年の2022年6月からベトナム国内全域で海外からの観光客を受け入れを再開する方針を発表しました。
カンボジア
- 観光ビザ、e-visa、アライバルビザの発給停止
- 渡航目的に関わらず、カンボジア大使館・総領事館等で事前に査証を取得
- 出発72時間前以内のPCR検査の陰性証明書
- 2000USドルのデポジット(PCR検査、移動費等に充当され隔離終了後3日以内に残金が返金)
- 指定された FORTE Insurance Company にて購入したCOVID保険の証明書
- 保健省が指定するホテルで14日間の隔離(費用はデポジットから支払われる)
- 到着時と隔離13日目にPCR検査
観光ビザの発給が停止されているので入国できませんね。
ちなみにCOVID保険は90ドルで20日間有効のモノです。
シンガポール
シンガポールも日本からの旅行者は入国できません。
現在シンガポールは香港・マカオとドイツ、ブルネイからのワクチン接種完了者を対象に「ワクチントラベルレーン」というプログラムで入国を緩和しています。
インドネシア
2021年9月15日より、査証、APECビジネストラベルカード、滞在許可、定住許可を持っている方以外は原則インドネシアには入国できません。
査証はインドネシア国内の保証人を通じて申請する必要があります。
査証免除と、アライバルビザは停止中
インドネシア国内に頼れる知人がいない場合はビザの申請ができずにアウトですね。
僕もアウトです。
ただ、9月にインドネシアのルフット海事・投資担当調整相はバリ島での外国人観光客受け入れ再開を10月に始めるとした発言がありました。
その外国人観光客受け入れ再開に先駆けて10月14日より一部の国からのバリ島への国際線の運航が認められました。
当面はビザ保有者の訪問のみを想定しているようですので、観光再開は遅延しそうですね。
フィリピン
- 2020年3月22日から当面の間、新規査証発給を停止
- 査証免除制度も停止
ビザの発給が停止していてビザ免除も停止しているので入国できませんね。
ただし、現在有効なビザを持っていれば入国できるとのことです。
ラオス
日本を出発・経由した渡航者の入国が禁止されています
新型コロナの市中感染国からの入国は禁じられているのですが、その市中感染国の中に日本も含まれています。
第三国でしばらく滞在すれば入国出来るんでしょうが手間ですね。
ミャンマー
- 2020年3月31日から商用旅客航空便の着陸が禁止
- 2020年3月19日から外国人の陸路での入国禁止
入国できないですね。
それにクーデターによる情勢不安もあり旅行は難しいですね。
ブルネイ
- 2020年3月24日から永住者を除く外国人渡航者の入国とトランジットの禁止
観光目的での入国は不可能ですね。
東ティモール
外国人渡航者(永住者など除く)の入国を原則禁止
入れませんね…。
現在、東アジア・東南アジアで観光目的で入国できる国は2か国
2021年10月8日現在、東・東南アジア地域で 観光目的で入国できる国は香港、タイの2か国だけとなりました。
意外と少ないですね。
タイは現在プーケットとサムイエリアはワクチン接種済みであれば隔離無しで入れますが、それ以外の地域ではまだ10日間から14日間の隔離が必要です。
香港もワクチン接種済みで14日間の隔離が必要なので現実的ではありませんね。
アジア地域はかなり厳し目の対策をとっていますね。
東アジア・東南アジアの外国人観光客受け入れ再開の予定
タイがまずプーケット・サンドボックスとサムイ・プラスというプログラムで外国人観光客受け入れ再開したのを皮切りに、これから後に続く国も出てきました。
またタイも外国人観光客受け入れ再開をタイ国内全域に拡大する計画を発表しました。
今分かっている、今後の東アジア、東南アジアの観光再開の予定についてまとめました。
タイ
2021年9月27日の議会でCCSA(タイ王国COVID-19状況管理センター)が2021年10月から2022年1月以降にかけて段階的に外国人観光客を受け入れていく計画を承認しました。
この計画は10月から始まるパイロットフェーズから2022年1月以降に始まる第3フェーズまでの4段階に分かれています。
10月はこれまでの、プーケット・サンドボックスにクラビのクオンムアンとタブケークが追加されます。
11月にはバンコクとクラビ、パンガーのそれぞれの全域とチェンマイやチョンブリ県のパタヤなど10県のエリアで隔離無しの外国人観光客受け入れが再開されます。
この計画で外国人観光客受け入れ再開される地域と時期は下の表の通りです。
フェーズ | 対象地域 |
---|---|
パイロットフェーズ 2021年10月1日~31日 対象 : 4県 | プーケット クラビ ( ピピ島、ンガイ島、ライレイ・ビーチ 、クロンムアン、タブケーク) スラーターニー (サムイ島、パンガン島、タオ島) パンガー (カオラック、ヤオヤイ島、ヤオノイ島) |
第1フェーズ 2021年11月1日~30日 対象 : 10県 | バンコク(全域) クラビ(全域) パンガー(全域) チェンマイ(ムアン、メーリム、メーテン、ドイタオ) ブリーラム(ムアン) チョンブリ(パタヤ、バンラムン、ナ・ジョムティエン、サッタヒープ) ルーイ(チェンカーン) ペッチャブリー(チャアム) プラチュアップ・キリ・カーン(ホアヒン) ラノーン(パヤム島) |
第2フェーズ 2021年12月1日~31 対象 : 20県 | アユタヤ チェンライ コンケン ランプーン メーホンソン ナコンラチャシマ ナコンシータマラート ナラティワート ノンカイ パトムタニ パタールン ペッチャブン プレー ラヨーン サムットプラカーン ソンクラー スコータイ トラン トラート ヤーラ |
第3フェーズ 2022年1月1日以降 対象 : 13県 | ブエンカン チャンタブリー カンチャナブリー ムクダハン ナコーンパノム ナン ラーチャブリー サケーオ サトゥーン スリン タック ウボンラーチャターニー ウドンターニー |
低リスク国10か国からのワクチン接種完了済み者は隔離無しで受け入れることを発表
10月11日に、タイのプラユット・チャンオチャ首相は低リスク国10か国からのワクチン接種完了した者を11月から隔離無しで受け入れると発表しました。低リスク国に日本が含まれるかどうかは今のところ不明です。
空港到着時にPCR検査の陰性証明書を提示が必要で、到着時にさらにもう一度検査することになるようです。
ベトナム
ベトナムでも外国人観光客受け入れ再開の計画があります。
2021年11月よりリゾート地のフーコック島でワクチン接種済みの外国人観光客を受け入れると以前より発表されています。
そして12月からは認証された国からの観光客のみですが、ハロン湾やダラット、ニャチャンで受け入れると発表がありました。
また、来年2022年6月からはベトナム国内全域での外国人観光客受け入れを再開する方針です。
REUTER – ベトナム、ワクチン接種の観光客受け入れ拡大へ 12月から
韓国
韓国観光公社の鄭辰洙東京支社長が2021年3月25日の韓国観光オンラインセミナーで、2021年下半期を目途に日韓の間でトラベルバブル締結を目指す考えを示しました。
トラベルバブルというのは二国間による条約で、締結されれば両国の旅行客は隔離などの入国時の防疫措置が緩和されるものです。
韓国は現在サイパンとのトラベルバブルを運用中です。
シンガポール
シンガポールはドイツとブルネイのワクチン接種済みの旅行者をワクチントラベルレーンという制度で受け入れています。
また10月19日よりカナダ、イギリス、フランス、スペイン、イタリア、オランダ、デンマークからのワクチン接種済みの旅行者も受け入れることが決定しました。
11月15日からは韓国からの旅行者も、このワクチントラベルレーンという制度で受け入れることが決定しています。
また台湾、香港、マカオ、中国ほどからの旅行者についてはワクチン接種を有無を問わずに隔離無しで受け入れ中です。
将来、日本の感染者が減少すれば日本もこの枠組みに入る可能性が無いわけではないと思われます。
インドネシア
インドネシアのルフット海事・投資担当調整相はバリ島での外国人観光客受け入れ再開を10月14日に始めるとした発言がありました。
そして外国人観光客受け入れ再開に向けて10月14日より一部の国からのバリ島への国際線の運航が認められました。
ただ当面はビザ保有者の訪問のみを想定しているようですので、観光再開は遅延しそうではあるのですが、今後に期待ですね。
REUTER – インドネシアのバリ島、日本などからの観光客受け入れ14日再開
フィリピン
フィリピンは9月16日に『MORE FUN AWAITS IN THE PHILIPPINES』(もっと楽しいことがフィリピンで待っている)という国際的な観光キャンペーンを開始しました。
早い段階から観光再開について言及していたフィリピンなのでこの後の流れに期待ですね。
香港
公式な発表ではないのですが、香港はこの頃テレビやネット上でキャンペーンをよく展開していますね。
隔離があるとはいえ、外国人旅行者の入国も認められるようになりましたし、次の動きを期待しています。
まとめ
東・東南アジアの外国人観光客受け入れの状況と今後の展望についてまとめました。
現在東アジア、東南アジア地域で観光目的で入国出来るのは香港、タイ、2か国のみという非常に厳しい状況です。
コロナ前は気軽に行けたアジアですが、まだまだ気軽には行けません。
しかし、タイのプーケットとサムイエリアはワクチン接種済みであれば隔離無しで入国することができます。
今後、海外旅行が自由にできるようになるには各国の防疫措置緩和と共に日本の帰国時の水際対策の緩和も必要ですね。
それには新型コロナが何らかの形(ワクチン等)で治まる、治療薬が出回るなど状況の改善が必要だと思われます。
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